更新日:2019年2月11日
「情報は1冊のノートにまとめなさい」の本で有名な奥野宣之さんの講演会がありました。
2016年には「図書館超活用術」という本を出しています。
奥野宣之さんは、「利用するだけでは図書館はわからない」と司書資格まで取得しました。
今回は、世田谷区立中央図書館でおこなわれた「図書館超活用術」の講演会で、6つの活用しやすい方法を紹介します。
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奥野宣之さんとは?
奥野宣之(おくの のぶゆき)さんは、1981年、大阪生まれ。出版社、新聞社勤務後、現在はフリー著作家、ライターです。
『情報は1冊のノートにまとめなさい』などを出版。
『1冊のノートにまとめなさい』シリーズ3部作が、人気です。
小学生のころから図書館通いをしており「利用するだけでは図書館はわからない」と司書資格まで取得。
奥野宣之さん講演会詳細
2019年1月27日(日)に、世田谷区中央図書館で奥野宣之さんの講演会『学びを続ける人のための図書館「超」活用術』がおこなわれました。
今回は『図書館超活用術』中心の講演会です。
図書館によっては住所制限などが入る場合がありますが、今回の講演会については先着順で参加することができました。写真撮影や録音はできません。
図書館は無料貸し出しから、課題解決型になってきている
図書館によく行かれる方は、よく見かける光景だと思いますが、特設コーナーが充実してきています。そのエリアや図書館によって傾向はだいぶ違います。
奥野さんは、全国の図書館を活用しています。
例えば、
「とっとり名物 ビジネス支援コーナー」米子市
「ハローワークと連携コーナー」塩尻市
など、本屋のような特設コーナーを作っている図書館があります。時期に合わせて特設コーナーが設けられることも多いです。
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図書館「超」活用術。6つの活用方法
講演会の内容でこれは活用できそうと思った6つをピックアップしてみました。
1.『NDC(日本十進分類法) の自担』があると便利
図書館の本には、3ケタの番号が書いてあるラベルが貼ってあります。
国内の図書館の本は、NDC(Nippon Decimal Classification=日本十進分類法)という分類法で本を分類しています。(一部の図書館を除く)
NDCは同じような内容の本でも、違う分類に入る場合があります。
奥野さんの場合は、自分がよく利用する分類に関しては、『NDCの自担』というのをおこなっているそうです。
『NDCの自担』というのは、自分担当のことです。(ジャニーズファン用語だそうです。)
関心分野があって、情報更新しておきたい場合は、分類番号を覚えてしまっています。
「675:マーケティング」「338:起業・経営」
など、どこの図書館に行っても同じなので、覚えておくとすぐに棚を探せます。たまに、特設コーナーなどに置いてある場合もあるので、そちらも確認します。
図書館のことを知りたい場合は、「010:図書館」です。
2.『棚見』と『OPAC』往復法
図書館や図書館のホームページには、OPAC(オパック、オーパック:Online Public Access Catalog=オンライン蔵書目録)という資料検索システムを利用することができます。
ただ、タイトルや著作者などがわからないと、膨大な資料数が表示されてしまいます。
OPACを「NDCの分類番号を呼び出すシステム」として使います。
本棚をじっくりみることを『棚見』と奥野さんは言っています。
本を探すときに思いつくキーワードは限られてくるので、『棚見』で「キーワード」を探すような感じです。
例えば、
「和食」の本を探したい場合
1.OPACで検索
例:「和食」
2.対象本が見つかったら、分類記号を見る
例:「和食の基本がわかる本」 分類番号:596
3.分類番号の棚を見てキーワード探し
例:「596:食品・料理」を『棚見』する
を繰り返していくと、芋づる式に「キーワード」がつながっていきます。
順番は、『棚見』からでも、自分のやりやすい方法でおこなえば良いと思います。
3.『NDC越境探索法』で、テーマを深堀り
さらに本を探したいときに、 一般書を見てもこれといった探している本がなくて、必要な資料になる本を多く探したいというときに、
『NDC越境探索法』が便利です。
1.分類番号を知っておく
2.児童コーナー、YA(ヤング大人)コーナーで、同じ分類番号の本を探す
例えば
興味のある経済学の本があるが、苦手だし、良さそうな入門書もみつからないという場合があります。
「経済学:331」の児童コーナー、YAコーナーで、331の棚や周辺を見ます。
内容が大人のものより、図やイラストが多くて、子供にもわかるように書いてあるので難しい専門用語も丁寧に説明しています。
最近では、起業ものやITリテラシー、テクノロジーを解説したものも増えてきています。
4.『レファレンスサービス』を活用しよう
図書館では、資料相談や文献案内などの『レファレンスサービス』をおこなっています。
『レファレンスサービス』を利用するには、大きな図書館に行ったほうが資料が揃っているので、可能なら大きな図書館に行ったほうがいいでしょう。
市や区など中央図書館と言われている図書館は、本が揃っています。
前もってメールや電話で相談しておくと、行ったときに資料を揃えてくれている場合もありますから、相談してみましょう。
そのときの担当によっても変わってくるので、これだという人に会うのはやはり難しいようです。レファレンスサービスを多く担当している人は、やはり大きな図書館なので、そういうところの人の方がこなれている人が多いようです。
小さい図書館に行くと、図書館に資料がない場合があり、資料の取り寄せに時間がかかることがあります。
図書館では、「コピーサービス」をおこなっているので、コピーして持ち帰ることもできます。(複写申請書の提出が必要)カメラ撮影は、禁止されていることが多いです。
5.大学の図書館も利用しよう
大学図書館の利用も、図書館では紹介している場合もあり、図書館で紹介状をもらって一般の方も大学図書館を利用できたりします。
大学によって、図書館の利用方法は違うので、大学、図書館のホームページを見たり、図書館などにたずねてみましょう。
大学図書館の場合は原則、学生が利用しているので、時期によっては使えない場合もありますが、一般の方にも開放しているところが多いです。
6.図書館に提案していこう
図書館を使いやすくするのは、図書館を利用する利用者です。
図書館にはアンケートなど、要望書などが置いてあります。気がついたことなど、積極的に提案を出していきましょう。
そうすることで、図書館が使いやすく変わっていく可能性があります。
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実際にやってみた
普段は、図書館は予約サービスがあるので、利用する図書館に本がない場合はインターネットで取り寄せをおこなっています。届いたら本を受け取りに行って、イベントなどをチェックしたり、雑誌を読んだりとかいう使い方しかしていませんでした。
「4.『レファレンスサービス』を活用しよう」というのをやってみました。
前からサービスがあるのは知っていたのですが、利用したことはありません。
近くの図書館でもやってなくは、なさそうだったので、聞いてみました。
レファレンスサービスを利用する場合は、こちらに知識がない場合がほとんどなので、担当者の腕にかかっています。
いきなり行ってしまったので、在庫が他の図書館にあって資料は取り寄せになるということでした。
キーワードもこちらが提示したものしか、浮かばないようだったので、YAコーナーを見てこの日は帰りました。
余裕があるなら、大きな図書館にメールか電話で相談をして、資料を取り寄せてもらってから、来館という流れが 良いと思いました。
そのときは、担当者とあってなるべく話をしてみるというのが良さそうです。
大学の図書館も利用したいなと思っていたので、この機会に利用してみようと思います。利用したらまた記事を更新します。
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最後に
今回は、先着順ということで、どのくらい人数が来るのかとかいろいろ不安でしたが、無事に席がとれました。講演会は、無料でした。
奥野さんの本は、「情報は1冊のノートにまとめなさい」などを読んでいたので、講演会を知ったときには、これは是非行ってみたいと思いました。
奥野さんは、学生みたいに声が若く意外でした。
「読書は1冊のノートにまとめなさい」の話も少しでて、楽しく話を聞くことができました。
図書館のイベントは、結構いいのをやっているのですが、結構知られていないようです。
エリア縛りがない場合もあるので、マメにイベントをチェックするのはおすすめです。
今回のイベントは、先着順だったのですが、予約や抽選とかにしてほしいです。
予約や抽選の場合もありますが、今回は当日の席が取れるまで、まったく落ち着かなかったです。